ただいま、リニューアル中です。しばらくの間、リンク切れなどご容赦お願いします。(2017.5.22.更新)

弊社がこれまで調査・修復を担当した国指定重要文化財「通潤橋」の状況について

熊本地震による通潤橋への影響について平成28年4月21日現在の状況についてお知らせいたします。

目視による確認では、通潤橋本体を構成する石材の滑落及び欠損はほとんど認められませんが、 写真のように農業用水を送水する石管の接合部より漏水が確認されました。

漏水の原因を調査したところ、石管と石管をつないでいる漆喰が全て剥離しており、 全ての石管の間から水が漏れていることが、判明しました。 一部報道されているような石材の亀裂はありませんでした。

建造後の修復においても、石管と石管の接合には建造時と同様漆喰を用いているため、 大きな地震では剥離し、漏水が発生しますが、石管本体への影響は最小限に抑えられたと考えられます。

今後の対策としては、重要文化財指定前に用いられていたという、伝統的な補修方法を試すことも、重要であると思われます。 もともと漆喰は永久的なものではなく、年に十箇所ほどは毎年詰め替えをしてきた経緯があります。

その場合まずは通潤橋に流れ込む水路に生息する淡水藻類を刈って流し、 石管と漆喰の隙間に吸込まさせて目詰まりを起こさせる、という方法が採られていました。

その作業を行うとき、水路底に溜まった土の粒子も一緒に流れ、目詰まりの手伝いをしたと考えられます。 それでも効果が無い場合、やむなく漆喰を掘り除き、詰め替えをしたようです。(古老からの聞き取り)

より詳細な調査の上、対応を考え、提案していきたいと思います。

新たな情報が得られましたら追ってお知らせいたします。 また、有益な応急措置や対策方法等がありましたら、是非参考にさせていただきたく、ご連絡歓迎いたします。

追加情報

2016年4月23日:
上流の壁石に一部はらみが見られるため定点観測中
2016年5月17日:
重要文化財指定前に用いられていたという、伝統的修復方法について追記しました。